ひょうごスマートシティ・チャレンジ

PROJECT募集テーマ

デジタルの力で地域運営組織を活性化!運営ナレッジの共有や広報PRを強化したい!

募集期間
1次募集
2023/09/01〜2023/09/10
2次募集
2023/09/15〜2023/09/30
課題地域
  • 養父市
担当部署
デジタルファースト課
採択企業
ためま株式会社

POINT

解決したい課題

課題①と②のいずれかを解決したい。
①地域自治組織の事務局のノウハウや業務が属人化しており、引き継ぎが難しい
②地域自治組織によるイベントなどの広報PRが不足しており、参加者が限られてしまっている

想定する実証実験

①と②のいずれかを実証したい。
①事務局の業務のナレッジデータベースなどを導入することで、引き継ぎが容易になるのかどうかを検証する
②広報PRツール等を導入することで、特定のイベントや事業にて、集客や担い手の増加に寄与するかどうかを検証する

実現したい未来

・地域自治組織の担い手の高齢化・固定化が打破され、多様な人が担い手になれる状態にすること
・地域の魅力が地域内外に発信されることで、地域に関わりたいと思う人が増えること

得られるもの

地域自治組織の課題は、全国の地域で共通の課題であり、他の地域へ事業展開の見込みがある。

STORY

地域自治組織とは?

「地域自治組織」とは、地縁的なつながりのある養父市旧小学校区のエリアに住む人たちで構成された住民組織のことを指します。市のまちづくり基本条例の基本理念に基づき、持続可能な地域をめざし、地域内の各集落や各種団体等の枠を超え、連携・協力して解決を図っていくために組織されています。

現在、養父市内には18の自治組織が設立されています。

地域自治組織では、コミュニティづくりを行うとともに、さまざまな地域課題の解決を図ります。それぞれの集落機能をカバーし、住みよい地域を創っていくための新しい協働の形です。
地域住民はもちろん、地域の出身者や地域づくりに協力してくれる人など、幅広い人材の参画と協働により、自分たちの地域を次世代へつないでいくためのハブとして機能してきました。

このように地域の中で重要な役割を担っている地域自治組織ですが、現在様々な課題に晒されています。

地域自治組織の課題①

その中でも最大の課題が、地域自治組織の担い手不足です。

地域自治組織には様々な地域住民が関わっていますが、その中でも各種団体との調整や企画、会計など実務を担うのが「事務局」です。

出典)養父市八鹿地区自治協議会組織図

事務局の具体的な業務は、例えば以下のようなものがあります。

・イベント事業の企画運営
・予算の立案と執行(収支の管理)
・施設の維持管理
・会議の運営
・地域の状況把握、点検及び情報収集
・広報の作成及び配布
・集落、各種団体の活動支援

しかし、これら事務局業務は属人化が進んでおり、本人は把握しているが、他の人にはブラックボックスとなっているケースが多くなっています。

そのため、以下のような課題が起こっています。
・事務局長や事務局員など本人たちしか業務が遂行できず、他者が手伝うことができない
・事務局の業務量の把握ができないため、次の担い手候補へ引き継ぎしづらい

多くの組織の事務局は高齢化が進んでいることから、誰もが使いやすいマニュアル作成ツールや、業務をするなかで自動的にナレッジが整理されるデータベースなど、平易に使えるツールでの解決策を求めています。

地域自治組織の課題②

もう一つの大きな課題が、地域自治組織の魅力がうまく広報PRできていないという点です。

各地域自治組織では、一年を通して様々なイベント等を開催しています。

たとえば、関宮まちづくり協議会が主催の「関宮わんぱく体験村」では、芋掘り、やきいも、魚のつかみ取りなど、楽しくおいしいワクワクイベントがいろいろいっぱい盛りだくさんで、域内はもちろんのこと、域外からも参加があるものの、もっとたくさんの方に参加頂ける可能性のあるイベントだと考えています。

しかし、現状では各地域自治組織が、SNSやホームページ等で情報発信をしていますが、情報発信が限定的になっている状態です。

養父市の魅力をもっと広く伝えるために、効果的な情報発信ツール、関係人口創出ツールといった解決策を求めています。

また、もし地域の魅力が地域の内外へうまく伝えることができれば、継続的に地域に関わる人が増え、最終的には地域の担い手になる側の人の増加にもつながると考えています。

わたしたちの手でまちの未来をつくる

地域の課題はますます複雑化、多様化しています。

まちづくりには様々な方法があるかと思いますが、養父市では、地域住民みなさんの総意のもと、自発的、自主的、主体的にまちづくりを行い、次世代にまちを繋いでいく必要があると考えています。

言うは易く行うは難しではありますが、ぜひ養父市、そして地域自治組織の挑戦に手を貸して頂けませんか?

Outline

背景平成21年7月に養父市まちづくり基本条例が施行されました。
この条例の中では、まちづくりの主体である市民、議会、市のそれぞれの役割を明確にし、それぞれが責任と役割を果たしながら、協働してまちづくりを進めることが求められています。

市内でも過疎化と少子高齢化が進む中で、各種地域団体の継続が困難になりつつある地域が増えています。
このような状況に対応し、養父市では、地域の特色を生かしながら、持続可能な地域づくりを住民主体で進め、地域福祉や子育てなどの幅広い分野、そして各種団体の枠を越え、連携・協力して解決を図っていくために、「地域自治組織」が旧小学校区を単位に組織されてきました。
現在、養父市内には18自治組織が設立されています。

市では、組織された地域自治組織に対して、「地域自治包括交付金」を交付したり、地域と行政のパイプ役として、全18校区に主に地域出身の市職員で構成された「地域担当チーム」を配置し、情報提供や運営支援を進めています。
課題(詳細)今回は大きく分けて以下の2つの課題の解決策を募集します。
<課題①>
地域自治組織の事務局のノウハウや業務が属人化しており、引き継ぎが難しい
地域自治組織の「事務局」は、組織の実務を担う重要な役割を担っているが、設立当初から事務局が変わっていないなど、事務局の高齢化や固定化が進んでいる。それゆえ、事務局長、事務局員の当人しか知らない業務が多々あり、属人化してしまっている。
今後、持続的な組織運営のためには、事務局の代替わりが必要だが、業務が可視化できていないため、引き継ぎが容易ではない。
<課題②>
地域自治組織によるイベントなどの広報PRが不足しており、参加者が限られてしまっている
各地域自治組織では、毎年たくさんのイベントを実施しているが、情報発信が十分でない。地域内はもちろんのこと、地域外の参加者も含めて、イベント参加者を増やしたい。(地域外の参加者は、地域外向けイベントのみを想定。)
求める解決策それぞれ以下のような解決策を求めています。
<課題①に対する解決策>
誰もが使いやすいマニュアル作成ツールや、業務をするなかで自動的にナレッジが整理されるデータベースなど。
事務局担当者の高齢化が進んでいるため、できるだけ平易に使えるツールが望ましい。
<課題②に対する解決策>
各地域自治組織が開催しているイベントの情報発信をより効果的に情報発信できるツール、関係人口創出ツールなど。
想定する実証実験内容(詳細)それぞれ以下のような実証実験を想定しています。
<課題①に対する実証実験>
特定の地域自治組織にて、試行的にツールを導入し、以下2点を検証する。
・現在の事務局担当者がツールを活用し、ナレッジを溜めることができるか
・事務局以外の地域自治組織メンバーが、蓄積されたナレッジを確認し、業務の把握ができるかどうか
<課題②に対する実証実験>
特定の地域自治組織にて、試行的にツールを導入し、以下2点を検証する。
・現在の事務局担当者がツールを使いこなせること
・ツール導入前よりも参加者が増えるかどうか
いずれも長期的な取り組みが必要であるため、今回の実証実験では、あくまでPoCのみを想定している。
実証実験成功後の発展性同様の課題はその他の各種団体や、養父市役所内でも存在するため、広く活用していきたい。
提案企業に求める専門性デジタルリテラシーが高くない方向けの導入支援があればありがたい。
プロジェクトの進め方打合せ方法原則オンラインによる打ち合わせ(2週間に1回程度)
提供可能なデータ・環境等・地域自治組織の業務に利用している各種Officeファイルなど
・地域自治組織のイベント一覧
プログラム終了後の本格導入コストパフォーマンスに優れ、効果が検証された場合、養父市内の各地域自治組織での本格導入を検討したい。

養父市 紹介

養父市は、兵庫県北部の但馬地域の中央に位置する人口約2.2万人の市です。
平成16年(2004年)4月1日、兵庫県養父郡の八鹿町・養父町・大屋町および関宮町の4町が合併して成立しました。
県下最高峰の氷ノ山や鉢伏山、ハチ高原、若杉高原があり、キャンプ・スキーなど夏も冬もアウトドアスポーツを楽しめます。
天滝は新緑・紅葉の名所としても有名です。名草神社には出雲大社から贈られた三重塔があります。